特集
シマ動植物図鑑
沖永良部島の豊かな自然には、南国ならではの希少な植物や野生動物が見られます。訪れる時期によって違った花々を観察できますので散策しながら探してみてください♪
シマの植物
季節ごとに出会える植物が変わりますので、島めぐりしながら探してみてくださいね。
ハイビスカス
開花時期:通年
沖縄~奄美群島にかけて年中咲いています。赤・白・ピンク・オレンジ・黄色など、カラーバリエーションも様々。
ブーゲンビリア
開花時期:通年
ハイビスカスと同じく、沖縄~奄美群島にかけて年中咲いています。花のように見える部分は苞(ほう)と呼ばれ、葉が変化したものです。
シマ桑
開花時期:3月/9月~10月
薄黄色の穂状の花をつけ、花がそのまま実になります。大島紬を生産するため、養蚕用の飼料樹として栽培された歴史がありますが、近年は健康食材としてこの葉を加工しています。
クワズイモ
開花時期:4月~8月頃
湿った林の中や林道脇に生え、葉の陰に白い棒のような花を付けます。葉は大きくハート型をしていて、観葉植物としても人気があります。
アマリリス(オランダユリ)
開花時期:4月~5月頃
赤と白色をしたユリに似た大きな花を咲かせます。ユリとは葉の生え方や茎が違うので見分けることができます。
グラジオラス
開花時期:4月~5上旬頃
ユリと並んで沖永良部島で栽培が盛んなアヤメ科の花。自生のグラジオラスは4月下旬頃満開になります。
島バナナ
開花時期:5月~10月頃
紫色の実のような花です。収穫時期は7月~9月頃。その時期は様々な品種のバナナを見かけますが、一番人気は小笠原種のバナナ。島では「モンキー」と呼ばれます。
プルメリア
開花時期:6月~10月
ハワイではレイ(花輪)に使われることもある、とても香りの良いお花です。白・赤・ピンク・黄色などのカラーバリエーションがあります。
蘇鉄(そてつ)
開花時期:6月~8月頃
葉自体は年中ありますが花が咲くのはこの時期です。実はしっかり毒抜きをして味噌やお粥などにも使われました。
サルスベリ
開花時期:6~9月頃
街路樹や庭木として植えられていることも多いので、ドライブ中に見つけられるかもしれません。公園などでもよく見かけます。
ホウオウボク
開花時期:6月~10月頃
花の色にはオレンジ色のものや深紅のものがあります。高く育つ木なので迫力があり、燃えるような赤と青空とのコントラストが美しいです。
アダン
開花時期:7月~8月頃
海岸線などによく生えており、夏の時期には白い花を咲かせます。オレンジ色の実が青空に映えて目立ちます。
リュウゼツラン
開花時期:7月~8月
海岸線などでよく見られる多肉植物で、実はテキーラの原料にもなります!生長がとてもゆっくりで数十年に1度しか開花せず、花をつけるとそのまま枯れてしまいます。
ゴールデンシャワー
開花時期:7月~9月
黄色い藤のようなお花。インド原産のマメ科植物で、満開のときに下に立つとまさに黄金のシャワーを浴びている気分に。この写真は昇竜洞出口で撮影しました。
クロトン
開花時期:7月~8月頃
緑、黄色、赤、オレンジなどのカラフルな葉は形もさまざまで、雌雄同株の植物のため、1つの株に形の違う雌花と雄花がそれぞれ咲きます。観葉植物としても人気があり家庭の庭先でもよく見かけます。
トラフヒメバショウ(虎斑姫芭蕉)
時期:適温下周年
花は紫色で集合花をつけ、葉には縞模様があります。小形のバショウの葉の形を思わせることから名付けられました。温室などで観葉植物として栽培される多年草です。
ヒカゲヘゴ
時期:通年
大型木生シダ植物として奄美地方を象徴する植物ですが、沖永良部島ではヒカゲヘゴは希少種です。森林部の暗く湿った場所でまれに出会えることがあります。花を咲かせることはありません。
一面が黄色に染まる夏のヒマワリ畑
ヒマワリは景観のためだけではなく土壌改良のための緑肥(りょくひ)植物としても知られており、じゃがいもなどの収穫が終わった畑で育てられています。まばゆい南国の太陽、青い空と海を背景にきらめくヒマワリ畑は、6~7月の時期にしか味わえない貴重な絶景です。和泊町皆川(みながわ)の県道沿いの一帯は、毎年特にヒマワリ畑が多いエリアです。
シマの生き物図鑑
シロオビアゲハ
はねの開張75ミリメートル内外あり、雄は後ろばねの中央に黄白色の斑紋(はんもん)が帯状に並んでいるのが特徴です。
ツマベニチョウ
島内で良く見ることができ、白色がゆりの花、黄色がゆりのおしべの色に似ており、和泊町の町章とも共通点がある蝶です。別名「幸せを呼ぶ蝶」と呼ばれており、和泊町のシンボルに指定されています。
リュウキュウキジバト
島内どこでも見ることができ、親しみがある鳥です。つがいで見られることが多く、オス・メス一緒に子育てをすることから夫婦円満の象徴と言われています。和泊町のシンボルに指定されています。
イソヒヨドリ
海岸近くに住み住宅地でもよく見られます。オスはきれいな青色をしており「ルリカケス」に間違えられることがあります。
サシバ
奄美群島では、秋の訪れを知らせる鳥として親しまれています。秋から春にかけて農地や山地で生活しています。
ヤギ
ヤギは島の至る所で草刈り要員として放牧されており、半崎や田皆岬のカルスト台地では野生のヤギに出会えます。お祝い事や行事の際に島の郷土料理「ヤギ汁」にして食する習慣があります。
キジ
オスが鮮やかな色彩を持ち、特に青や緑の羽毛が特徴的で、メスは地味な茶色をしています。サトウキビ畑などで見かけることが多いです。
シマに潜む危険
ハゼノキ
秋に紅葉する植物。沖永良部では紅葉する植物は少ないため秋にはひと際目を引きますが、ウルシ科の植物なので葉が皮膚に触れただけでかぶれることもあります。
キョウチクトウ
白やピンクの美しい花を咲かせる木ですが、根・葉・茎・花など樹木全体に毒性を持っており、誤って口に含むなどすると、吐き気や嘔吐・下痢・めまい腹痛などの症状がおこることがあります。
セアカゴケグモ
ゴケグモ属は特定外来生物であり、セアカゴケグモのメスは毒を持ち、かまれると局所の痛みや熱感、腫れなどの症状が出ます。メスは全体的に黒色で腹部の背面と腹面に赤い模様がああるのが特徴です。
ハブがいない島
奄美群島や沖縄諸島に毒蛇のハブがいることはよく知られていていますが、沖永良部島にハブは生息していません。
一説によると、沖永良部島は隆起サンゴ礁の島なので土壌がアルカリ性であり、そのためハブが死んでしまうと言われています。しかし、ハブが「いる」「いない」の根拠は、未だ謎につつまれているようです。